レンジフードのシロッコファンのお掃除。めんどくさいですよね。
シロッコファンが汚れていることで起きる症状として、
①吸引力が落ちる。
②モーターに負荷がかかる。
③汚れたまま長くほかっておくと、いざ取り外そうと思っても油が固着してしまって取り外せない。
④気分的な問題。
という点があげられます。
実際には④が一番大きな問題です。
気分的にスッキリしたいという感情が、おそうじ意欲を駆り立てますよね。
ということで、今回はハウスクリーナーの私が、シロッコファンの正しいお掃除方法を公開していきます。
マネてすっきりして下さい!
シロッコファンのお掃除に使用する洗剤
換気扇、レンジフードのシロッコファンの汚れは油汚れがメインです。(他にはホコリ汚れなど)
油汚れは酸性の性質をしているので、アルカリ性の洗剤をぶつけて汚れを中和していきます。
アルカリ性の洗剤はたくさん出回っていますが、今回は、【オキシクリーン】【ピア】【ウルトラハードクリーナー】の3つをご紹介します。
オキシクリーン
過炭酸ナトリウムベースの洗剤です。ここ数年人気ですね。
性質がPH(ペーハー)10-11とアルカリ寄りです。同じ油落とし用のナチュラル洗剤として人気が高い重曹、セスキ炭酸ソーダと比べてもさらにアルカリ寄りです。
オキシクリーンは粉末で売っていますので、お湯で溶かして使用します。
ポイントは、お湯です。
過炭酸ナトリウムは温度が高くないと本来の効果を発揮してくれません。
ピア
ピアは北海道の酪農農家のミルカー(自動乳搾り機)の洗浄目的に開発された洗剤です。乳搾り機の洗浄ということは、もしかして残留洗剤成分が口に入るかもしれないということです。
それを想定して開発されたので、とても安全な洗剤です。
安全なのですが、強力に油汚れを落としてくれますので、私をはじめ日本各地のハウスクリーナーがピアを使用してます。
市販では売っていなく、手に入れるにはネット販売のみです。
ウルトラハードクリーナー
ウルトラハードクリーナーは市販で購入できます。数年前からホームセンターやドラッグストアで陳列されるようになりました。他にもお風呂用や水垢用がありますが、「油落とし用」を購入して下さい。
市販品で売っていてもいいのか?というほど強力に油汚れを分解してくれます。
そのため、床にこぼしたりしないような注意が必要です。
シロッコファンのお掃除に使用する道具
シロッコファンの掃除のは、1枚1枚の羽を地道にキレイにしていく掃除です。細かい作業になりますので、それに見合った道具が必要になってきます。
シロッコファン用ケレン
シロッコファンはたくさんの羽が付いていますね。その一本一本の油汚れを落としていくことになります。
汚れがひどいシロッコファンは、まずは物理的に剥いでしまいましょう。ただ、一枚一枚がカーブしている部品ですので、はぎ取りにくいです。そこで活躍してくるのがシロッコファン洗浄の「剥し道具」です。これを剥すどうぐをケレンと言います。
シロッコファンの羽のカーブに合わせて、道具の先端もカーブしています。この形状がポイントです。
ただし、これは油汚れが分厚い場合に使用するので、通常の汚れ方であれば使用しません。
歯ブラシ
これは、シロッコファンを洗剤で緩めた後に、羽を擦っていくときに使用します。使い古しでもいいですが、毛質がハードタイプがオススメです。
刷毛
刷毛は、写真のような長さがあるタイプがオススメです。歯ブラシではどうしても先端まで毛先が届かない場面があります。
赤丸部分は、歯ブラシでは触れない。右側のような刷毛がオススメです。
バケツ
シロッコファンの付け置きに使います。ホームセンターで購入できる15リットルタイプが一番ベストサイズです。レンジフードのシロッコファン型なら、いままで入らなかったことはありません。
具体的なシロッコファンのお掃除方法
洗剤と道具がそろったところで、具体的なシロッコファンの掃除方法について書いていきます。
シロッコファンの汚れをケレンで剥す
ケレンを使用するかどうかの判断は難しいところですが、汚れがぶ厚い場合は、先に紹介したシロッコファン用のケレンで剥しておきます。
面倒ですが一枚一枚丁寧に剥していってください。
バケツに付け置きする洗剤を作る
バケツにシロッコファンが完全に漬かるくらいのお湯を入れます。お湯は50℃くらいの熱めのお湯です。
油汚れは温度が高い方が落ちやすいし、オキシクリーンやピアも温度が高くないと本来の効果を発揮してくれません。
シロッコファンが漬かるくらいのお湯をはり、オキシクリーン、ピアは大さじ1杯~2杯を目安に投入して溶かしてください。ウルトラハードクリーナーの場合は、ペットボトルキャップ5杯くらいが目安です。
どの洗剤を使用するか?ということですが、オキシクリーン→ピア→ウルトラハードクリーナーの順で強力になっていきます。
ケレンで剥すほどの汚れの場合は、ウルトラハードクリーナーがオススメです。オキシクリーンやピアではパワー不足です。
オキシクリーンかピアかという点ですが、ピアの方が強力です。
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ファンを付け置き、ときどき擦る
ファンをバケツに付け置きします。1時間くらい付け置きます。
その間ときどき、バケツに手を入れてファンを回転させてあげると、水流で油汚れが解けてくれます。
取り出してみると、油が緩まっているのがわかると思います。その状態で歯ブラシで擦ってみてください。
完全に落ちるか、または残るようであれば、再度付け置きします。
これを繰り返します。
奥まった部分は、歯ブラシでは届かないので、刷毛でつついてみます。
シロッコファンを中和する
シロッコファンをアルカリ洗剤に付け置くと、ファンがアルカリ寄りに変化します。これを中性に戻してあげるのがベストです。
ですので、汚れが落ちた後は、同じようにバケツに水を貼りシロッコファンを沈めしばらく待ちます。
そしてとりだし、完了です。
シロッコファンのお掃除で注意する点
シロッコファンの掃除で注意する点があります。
洗剤の濃度が高かったり、付け置く時間が長すぎると、シロッコファンの塗装が剥げたり、変質、変色の原因となります。
ずっと放置するのではなく、今の状態をチェックして下さい。
ただし、汚れがひどい場合で油汚れを優先して落としたい場合は、ある程度の塗装の剥がれ、変色は避けられません。
まとめ
シロッコファンの洗浄は、羽の一枚一枚についた油をどう除去するかがポイントです。
ひどいようであれば、まずは物理的にケレンで剥してしまい、その後に付け置きします。
そして、一枚一枚を歯ブラシで擦っていくという地道な作業になります。
また、汚れの状況にかかわらず、シロッコファンの塗装が強いと、洗浄剤に付け置いて水で流すだけで油汚れが落ちるという、高価なタイプもあります。
一部のシロッコファンは、食洗器に付けて洗えるというほどです。
最近では、シロッコファンが汚れないための丸い不織布も売られています。汚れ防止にはとても効果的なので、取り付けてもいいかと思います。