私はエアコンクリーニング業者です。
お客様宅へエアコンクリーニングに伺い、分解してキレイにしています。
そして、お客様との会話の中で、かなりの確率で聞かれることがあります。
一つ目は、【どうしたらエアコンが汚れなくなりますか?】
これについては、下記ページを参考にして下さい。
二つ目は、【エアコンの寿命はどのくらいですか?買い替えのタイミングはいつですか?】
と聞かれます。
高価な家電製品です。簡単に買い替えはできませんが、いつかその時はきます。そして、それはエアコンが壊れたときなのか?それとも壊れる前に、なにか買い替えのサインがあるのか?
こちらのページではそんな疑問についてお答えしたいと思います。
エアコン買い替えについて、知っておいてほしいメーカー事情の話
まず、知っておいて欲しいことがあります。
家電メーカーは「エアコンの部品については製造年より10年間は部品の保有義務がある」、ということです。(※実際には9年だそうです。)
この期間に故障した場合は、無償、有償の違いはありますが、修理対応してくれる、という事です。
製造年から10年以上たっているエアコンが故障したとします。しかし部品がないケースがあり、その場合は修理対応自体をしてもらえない。
ということになります。
こうなると買い替えです。
汎用性の高い部品の場合は、15年、20年と保持されている部品もありますから、10年以上経っているエアコンが必ず修理してもらえないという事ではありません。
このメーカー事情を大前提としてお話させていただきます。
それでは、いきます。
エアコンの寿命(買い替えるタイミング)は特にありません。壊れるまで使って下さい。
私は、「エアコンの寿命は特にありませんので、壊れるまで使ってください。」とお答えします。
この理由を一言で言うのは難しいのですが、とにかく壊れるまで使用してください。
一昔前までは、こう言われていました。
古いエアコンは電気代がかかります。エアコンは年々進化していて、省エネタイプも続々と発売されています。ですので、新しいエアコンと交換したほうが、長期間を意識すると電気代の面で節約できるため買い替えた方がいいです。
これは、一昔前までは正解でした。
しかし現在は、この理論は当てはまりません。なぜなら、2005年くらい以降のエアコンは、省エネに関しては(電気代に関しては)それほど躍進していないからです。
電気代の節約を意識して買い替えるのは、もったいないです。
※ということは、2005年製以前のエアコンをお使いの方は、「節電のためにエアコンを買い替えた方がいい」という事は言えます。
昔はこの言葉が流行ったのを覚えていますか?
「省エネ対象」
しかし今は、それほど聞かなくなりましたよね?
省エネに関しての技術は、出尽くしたといってもいいのではないでしょうか?
ですので、順調に動いているエアコンをわざわざ買い替える必要はないのです。
ここまでの話は、エアコンが壊れずに順調に動いている時の話です。
ここからは、故障した時やその他の不具合が起こったときには買い替えるべきか?という事について書いていきます。
エアコン買い替えのタイミングについて
これから記述する事象が起こった場合には。エアコンの買い替えを検討する必要があります。
順に見て行きます。
エアコンから水漏れする(夏の時期の話)
実はエアコンの水漏れは、エアコン本体の故障とはまったく関係のないことがほとんどです。
これは意外かもしれませんが、事実です。
エアコンの水漏れの原因は、
①ドレンパイプのつまり
②汚れによる正しい水路からわき道ができてしまった
③断熱材の劣化
などがあげられます。
故障ではないので、水漏れは治らないことも多々あります。
ただし、水漏れし続けていても、それが原因でエアコン本体に不具合(動かなくなるなど)が出ることはまずありません。
また水漏れの原因は特定することが難しい場合もあります。水漏れが止まらないとなると、買い替えを検討しなければなりません。
ただし、水漏れは一時的なケースも多々あり、しばらくすると治ったということもよくあります。
水漏れについては、別ページで詳しく書いていますので、参考にしてください。
ですが、「汚れているので清掃業者さんにキレイにしてもらった方がいいですよ、それで水漏れは改善するかもしれません。」と言われるだけです。
エアコンから嫌な匂いがする場合
これは、エアコン内部の汚れやカビが原因です。
エアコンは室内の空気を吸って吐き出す仕組み。室内の汚れた空気を少しづつため込んだり、カビ菌類が繁殖してしまいます。
これが匂いの原因です。
こうなると我々エアコン分解クリーニング業者さんの出番です。
匂いの多くはエアコン分解クリーニングで改善します。
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エアコン室内機から異音がする
【モーター類の不具合の場合】
エアコン内部にはくるくる回転するファンがあります。そして、それを回しているモーターがあります。長年使用していると、モーターからキュルキュルとした音が出始めます。
これはモーター内部のベアリングという部品の油切れや不具合です。
こうなると、メーカー修理でモーターを交換することになります。
10年経っていて、メーカーやエアコン修理業者がその部品の在庫を持っていない場合は、交換ができません。
その異音のまま使用するか、買い替えとなります。
【内部の部品の振動音】
エアコンを長年使用しているにつれ、取り付けられている部品が劣化により緩んだりします。こうなると、エアコンを運転しているとモーターの振動に連動して部品も細かく振動します。これが、ブーンといった異音となって聞こえることがあります。
故障ではありませんが、不快なので、修理対応もしくは買い替えとなります。
ちなみに、異音の特定は難しいので、メーカーに修理対応を依頼しても改善しなく、買い替えをお勧めされるケースもあります。
エアコン室外機から異音がする
室外機の異音は二つに分けられます。
1つは、プロペラのモーター異音。これは、メーカー修理の対象です。
もう1つは、設置場所がずれることにより、室外機の振動が何かに伝わって出ている音です。室外機の位置をずらしてあげたりすると治ることもあります。まったく故障とは違います。
エアコンが冷えない、温まらない
これは、いわゆるガス不足です。
エアコンは室内機と室外機をつなぐパイプがあり、その中に冷媒(ガス)が注入されています。
これがだんだん抜けてくると、エアコンの能力が落ちます。
何年経ってもまったくガス抜けがないエアコンもあれば、数年でガス抜けがはじまるエアコンもあります。
こうなると、ガスの補充が必要になります。電気屋さんはエアコン取り付け業者さんに依頼して、それなりの金額を支払って改善してもらうことになります。
およそ¥15,000~¥25,000が相場です。
しかも、ガス抜けの原因を特定、改善となると、さらに数万円の費用が追加となります。
もし、取り付け後数年で効きが悪くなったと感じたら、取り付け業者さんの施工不良が原因かもしれません。
無料保証期間内であれば早急に対応依頼した方がいいです。
風を上下左右に調節するルーバーの不具合
これは、古くなるにつれ高い確率で発生する不具合です。
吹き出し口から吹き出される風を上下左右に調節するハネが動かなくなったり、閉じなくなった入るする現象です。
多くは、モーターと羽を連結するプラスチック部品の割れです。
これは、治さなくても問題はありません。ただし、風の風向調整はできなくなりますが。
ここの不具合が原因で買い替える必要はありません。
エアコンが動かない場合
リモコンの運転ボタンををオンしてしばらくたっても動かない場合があります。もしくは、運転を開始してしばらくしたら止まる、という場合もあります。
これは、室内機か室外機に何らかの異常が発生しています。
もしくは、ご自分でフィルターなどを掃除した時に部品がしっかり取り付けられていないというケースもあります。
いずれの場合も、リモコン操作によるエラーチェックで判断できます。
ご自分で対応できる場合、修理対応が必要な場合もあります。
リモコン操作によるエラーチェック方法は、取扱説明書に記載されています。
一連の不具合についても「故障かな?」という項目に載っています。
取扱説明書がない場合は、この時代はネットで見られることもあります。
エアコン真下にシールが貼ってあり、そこに「品番」「型番」などといった記述があります。それを打ち込んで取扱説明書、と検索してみて下さい。
修理対応となる場合は、多くは部品の交換で治ります。しかし、それが10年以上経過しているエアコンだと部品がない場合は、治せません。となります。
エアコンを買い替える場合、安く買える時期があります。
買い替えとなったとき、安く購入できる時期があるのを知っていますか?
それが、3月と10月です。
なぜこの時期が安く買えるのか?というと、この時期は新モデルが出る時期でもあります。ということは、店側が、現行モデル商品を在庫処分を目的に安く売るのです。
新モデルが出たとしても、性能的に現行モデルと大差ないです。
ですので、新モデルが出るタイミングで、現行モデルを買うのが一番お得です。
まとめ
エアコンは動いているうちは、使いつぶしましょう!
買い替えるのはそれからです。
また、どうしても買い替えなければならない不具合も発生します。
すぐに交換の場合もあれば、そのまま使用しても問題ない場合もあります。
そして、もし買い替えとなったら、三菱電機の霧ヶ峰がオススメです。理由は下記ページに詳しく書いています。