最近は、おそうじブームと言ってもいいでしょう。
メディアでも、おそうじ方法が沢山紹介されていますし、ホームセンターや薬局にも数々のおそうじアイテムが陳列されています。
おそうじには、おそうじ道具の知識も必要ですが、同時におそうじテクニックも重要です。テクニックというのは工夫ということです。
お掃除テクニックの一つ:湿布法
そのおそうじテクニックの中の一つに湿布法がありますね。昨今はテレビやメディアで取り上げられるのでかなり認知されるようになっています。
洗剤を塗っておいて、その上からティッシュやサランラップをかける、というお掃除テクニックです。
洗剤は乾くと効果がなくなります。ですので、乾かないようにする湿布法は非常に有効なお掃除テクニックです。
しかし、同時に注意しなければならないこともあります。
それが湿布方が強力なゆえに、素材を変色させたり、腐食させたりする、という現象が起こる時があります。
これは、洗剤の濃度が濃かったり、湿布の時間が長すぎたりするためです。
こちらのページでは、湿布法のメリット、デメリットについて書いていきますが、とくに後者のデメリットをメインに書いていきます。
湿布法のメリット。
先にも書きましたが、洗剤は乾くと効果がありません。これは、油落とし用洗剤でも、カビ落とし洗剤でも同じです。
ですので、キレイにしたい部分に洗剤を塗布して、乾かないようにサランラップなどで湿布します。
こうすることで、半永久的に洗剤と汚れの化学反応が起こり、汚れをだんだんと溶かしていってくれています。
浴室のゴムパッキンなどの黒カビを落とすための湿布法
良く紹介されているのが、
浴室のゴムパッキンにカビキラーなどのカビ落とし洗剤を拭きかけて、その上からティッシュペーパーなどで湿布をする。
これはとても効果的です。
カビキラーは強力なカビ取り剤ですので、軽めのカビ汚れなら、カビキラー成分が乾いてしまうまでの短時間で落ちます。
ただし、頑固なカビ汚れ落としは、長時間洗剤の効果が必要です。こいいった場合に湿布法が有効です。
湿布法のデメリット。
湿布法はとても強力なテクニックです。
ですが、その分洗剤が効きすぎる、または、洗剤の種類によっては湿布をしてはいけないという素材もあります。
私が過去に出会った湿布法での失敗事例をご紹介します。
失敗事例1 キッチンのワークトップ
キッチンのワークトップです。
手前が立ち位置、奥に窓があります。
写真中央に、おかしな模様があるのがわかりますか?
これは、この上にサランラップを敷き、その上で五徳のお掃除作業をされていた時におこった失敗事例です。
サランラップに穴が空き、五徳に塗布したアルカリ洗剤分がサランラップと天板の間にも入り込んでしまいました。
意図しない湿布法をしてしまっていたという事です。それに気づかずしばらく時間が経ちます。
そして、五徳のお掃除が終わり、サランラップも処理し、天板を拭き上げます。
乾いたらこのような模様ができていたという流れです。
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失敗事例2 洗面ボールにマダラ模様
※写真はありませんm(__)m
ある日、お客様から、自分で掃除したら洗面ボールにおかしな模様がついてしまいました。落ちますか?と言われ、見に行ってきました。
そうすると、すこし水色がかったタカラスタンダード製のホーロー製洗面ボールでした。そこに、あきらかなひどいムラがありました。
お客様曰く、「市販の洗面ボール用洗剤と書かれた洗剤を購入、湿布法(ティッシュ)で試したら、こうなってしまった」との事。
その洗剤成分を見せてもらったのですが、酸性洗剤ではありましたが、それほど悪さをするほど強力なものではありませんでした。
おそらく、湿布時間が長すぎたのか、水色というカラーホーローだったのがいけなかったのか、とにかく湿布法による失敗事例です。
失敗事例3 浴室のグレー色の床にサンポール
ある方から、こんな問い合わせがありました。
浴室の床(FRP材)にサンポールを紙に染み込ませ石鹸カスと水の反応で出来た白くなった物の除去を試みましたが紙を剥がしてみると紙のあった部分だけ白くなりました。その部分除去は可能ですか?
これは実際に見たわけではないのですが、おそらく湿布法による失敗事例です。
おそらくグレー色の床で、サンポールの塩酸成分により、色が抜けてしまったと思われます。
こうなると、数か月かけて徐々に色が戻る場合もありますが、たいていもう元には戻りません。
湿布法は強力な効果を発揮するゆえに、諸刃の剣的な現象を引き起こしてしまうこともあります。
私も浴室の床で湿布をすることはありますが、その床の色と洗剤の組み合わせを気にします。悪さをしないような知識やテクニックが必要です。
つづく…
今後も湿布法による失敗事例はありそうなので、ずいじ更新していきます。