毎日使用する洗濯機ですが、実は内部はとても汚れています。
いつの間にか、洗ったはずなのに黒カスが付いている。こんな事はありませんか?
白い衣類の場合は、特に目立ちますね。
これは、明らかに洗濯機の内部汚れている状態です。
これを改善しようとすると、洗濯機クリーニングという作業が必要になります。
洗濯機クリーニングは大きく分けて、
・ご自分で、市販の洗濯槽クリーナーで洗浄する
・業者さんに洗濯機分解クリーニング洗浄をお願いする
となります。
今回は、特に後者の業者さんに依頼した場合は、どのようにキレイにしてくれるのだろう?また、どこに頼めばいいのだろう?という話を中心に書いていきます。
業者さんの洗濯機クリーニングを検討されている方は参考にして下さい。
※ただし、一般的には縦型の洗濯機のみ、分解洗浄が可能です。ドラム式洗濯機は分解自体できないため、分解洗浄を受け連れてくれる業者さんがいません。
※表面的な洗浄をおこなっている業者さんはいるようです。
これについては、最後の方に記載します。
※また、私はハウスクリーニングの仕事を行っていますが、洗濯機クリーニングは行っていませんので、客観的にお話しできると思います。
洗濯機の内部は、なぜ汚れるのか?
なぜ、洗濯機は汚れるのでしょう?
洗濯機は、汚れた衣類を洗う機械です。
その衣類に付着していた汚れは、すべて排水されるわけではありません。毎日ほんの少しづつですが、洗濯機の内部に蓄積してしまいます。
そして、その蓄積されていった汚れは、いつの間にか黒いカスとなり、洗ったはずの衣類に再付着してしまいます。
私は、過去に洗濯機の分解クリーニングサービスを行っている時期がありました。(今は、行っていません。)
作業は、実際にお客様の家に伺い、その場で分解します。そして、分解したドラムなどを浴室、または外で洗って、もとに戻すという作業です。
洗濯機で汚れる部分は主に、回転する洗濯槽ドラムと、それを収めている丸いケーシングの内側です。
なかなかわかりにくいと思いますので写真でご紹介。ひどい汚れなので、流し見でいいです。⇩
これが、洗濯槽ドラムです。これは外側から見た写真ですが、いつもこの中に衣類を入れています。
これは、上の洗濯ドラムを収めているケーシングです。小さいですが中心に洗濯槽ドラムを回転させるモーターが見えます。
この汚れに気づかずに洗濯機を使用していたと思うと、愕然としますね。たとえ黒いカスが出ないとしても、この程度汚れていることもあります。
ご自宅の洗濯機がどの程度汚れているのかどうかは、分解してみないと分かりませんん。
洗濯機のふたを開けただけでは、これらの汚れは確認できませんから。
この黒い汚れは、雑菌が繁殖して固形化した汚れです。キッチンや浴室の排水溝には、ぬめり汚れが発生しますね。あれと同じです。
業者さんの洗濯機分解クリーニングのおおまかな手順
当時の私や、現在、他の業者さんが行ってい洗濯機分解洗浄の流れについて書いてみたいと思います。
1、まずは試運転と、洗う準備をします。
家電製品である洗濯機の分解をします。そのために、試運転をして動作確認をします。
洗浄後、元に戻してから何かしらの不具合があったときに、その業者が起こした不具合か、または元々の不具合かどうかをあらかじめ把握しておくためです。
不具合が発生した時の、責任の所在をはっきりさせるためですね。
洗濯機洗浄にはシャワーホースを使用します。浴室のシャワーでは脱衣所の洗濯機本体まで届きませんので、業者さんが別で延長ホースなどを取り付けて洗うと思います。
※これは、業者さんによって様々です。ホースを使わないで、バケツに水を汲み、洗う方法もあります。
2、洗濯機の分解を開始
洗濯機の分解はその場で行います。
その理由として、ケーシング(洗濯機のドラムが収まっている丸いおっきなケース)を洗った場合、汚れた汚水がケーシングに溜まることになります。
※ケーシングとはここの事です。
この部分を洗浄して、洗浄でた汚水を取り除くには、洗濯機の電源が入った状態でそのまま排水機能を利用します。そして、いつもの様に汚水がホースを伝って流れなければなりません。
ですが、マンションなど集合住宅の場合は、その場で分解します。
3、分解する部品について
どこまで分解するかは、その会社によって変わってきます。
たいていは、パルセーターという部品、洗濯槽ドラム、この2点を取り外し洗います。
ドラムにはさらに細かいパーツが取り付けられていますので、それらを分解して洗う業者さんもいます。
そこまでしてくれる業者さんは丁寧と言えます。
4、洗浄開始
まず、パルセーターや洗濯槽ドラムですが、塩素系の洗剤を使用するのが一般的です。
というのも、洗濯機の部品は凹凸がおおいです。
ですので、凹の部分に入り込んだ汚れを、スポンジやブラシをつかって物理的に落とそうとなると、かなり大変です。
そこで、洗剤の力を借ります。塩素系の洗剤は、汚れを溶かして剥してくれます。と同時にカビやぬめり汚れなどの雑菌も消毒してくれます。
※塩素系の洗剤はプールの消毒の匂いがします。
塩素系洗剤である程度汚れを緩めたり浮かしたりしてから、ブラッシングしていきます。そうすると、楽に落ちます。
本体に残ったケーシングも同じ様に洗っていきます。
ドラムなど、外した部品を洗う場所について
本体のケーシングはその場で洗いますが、業者さんによってはドラムなどは、ベランダや外スペースなどで洗う場合もあると思います。
より広い場所の方が、洗いやすいためです。
5、キレイになったかどうか確認
外した部品は、黙って元に戻してしまうとキレイになったかどうか確認できません。
良心的な業者さんは、戻す前にキレイになったドラムなどの部品を見せてくれるでしょう。
そうでないと、実際にキレイになったかどうかわかりませんから。
これを書くと、業者さんに余計なことを…(-.-)と思われますが、あらかじめ、「外した部品の洗浄前と洗浄後を見せて下さい。」と伝えておくのもいいかもしれませんね。
6、分解した部品を、元通りに組み付けます。
洗浄した後は、元通りに組み付けていきます。
分解する作業よりも戻る作業の方が簡単です。分解した時点で、その洗濯機の構造がわかっていますからね。
7、試運転。
洗濯機の分解洗浄が終わった後は、正常に動くかどうか、動作確認します。電化製品の分解をしますので、不具合があってはいけませんから。
1~7、これが基本的な一連の流れです。
洗濯機分解クリーニングを行っている業者さんについて
洗濯機の分解洗浄を行っている業者さんは、私みたいな個人業者さんから大手の清掃業者さんまで様々です。
すべての業者さんについて書く事はとても難しいですが、大手さん(2社)と他の業者のご紹介をしたいと思います。
ダスキンさんの洗濯機分解クリーニング
正直、あまりいい評判を聞きませんm(__)m
ダスキンさんは、分解はしないようです。
縦型の洗濯機などは、天井のカバーを外して、ドラムとケーシングの間にドリルで回転する長いブラシを差し込み洗浄します。
中途半端に汚れが取れるため、洗浄後にかえって黒いカスが出やすくなった、という話も聞いた事があります。それも何度もあります。
ただし、あらかじめ簡易クリーニングですと、公言しているようなので、それを理解したうえで依頼しましょう。
料金は縦型…¥12,000(税別)です。
おそうじ本舗さんの洗濯機分解クリーニング
全国47都道府県1,400店舗展開しているハウスクリーニング業者です。知名度はトップクラスですね。
おそうじ本舗さんはドラムも外して洗浄します。オーソドックスな作業手順だと思います。
洗濯パン(洗濯機を置いている四角いケース)もお掃除してくれるようです。
料金は縦型…¥14,000~¥17,000(税別)です。
また、下記のような注意書きがあります。
・ドラム式は対応不可
・日立のビートウォッシュ、白い約束シリーズは¥5,000追加
です。
私も、過去に洗濯機クリーニングを行っていたので、このおそうじ本舗さんの注意書きは納得できます。
日立の製品は分解難易度が高く、プラス料金…これは私も同様でした。
↓おそうじ本舗さんの洗濯機クリーニングはこちら。
↑こちらがおそうじ本舗さんの洗濯機分解洗浄のページです。本舗さんのサービスの仕組みとして、本部から各店舗へ技術研修などがあります。ですので、分解のレベルやサービスの質は一定となっているようです。
おそうじ本舗さんの作業内容をご紹介
実際には私が過去に行った作業です。
おそうじ本舗さんが行った写真でないのですが、同じような作業内容だと思います。
洗浄する前です。東芝製の8キロファイミリータイプの洗濯機です。
トップカバーを開けて、中の洗濯槽(洗濯ドラム)を取り出すところです。
これが洗濯槽(洗濯ドラム)です。回りが茶色くなっているのがわかりますか?本当は、キレイなシルバー色をしています。
これが、洗濯ドラムを外して、残ったケーシングです。この中に洗濯ドラムが収まっていました。
これらの外した部品を洗っていきます。洗濯ドラム、パルセーター、洗濯ドラムの上にくっついている部品です。
キレイになりましたね!言葉で書くと、一言ですが、実際にはとても苦労しました。
本体のケーシングもキレイになりました。
個人業者さんの洗濯機分解クリーニング
大手さんでは、ダスキンさんとお掃除本舗さんとなりますが、個人業者さんでも洗濯機クリーニングを行っているところがあります。
ホームページなどがある場合は、作業の様子を紹介しているかもしれませんので、チェックしてみましょう。
ただし、ほとんどの個人業者さんがエアコンクリーニングを行っているのに対し、洗濯機の分解クリーニングを行なっている業者さんは、かなり少数です。
私もその一人です。
良心的な業者さんの選び方ですが、ネット検索やチラシなどで行なっている所をチェックし「洗濯槽ドラムを外して分解洗浄してくれますか?」と問いましょう。
「ドラムは外さずに洗います」と回答があった場合には、あまりキレイになりません。
洗濯機分解クリーニングに関して、お勧めできない業者さん
先ほども書きましたが、「ドラムを外さないで洗う業者さん」に頼んでも、あまりキレイになりません。
また、基本的な洗濯機分解クリーングを行うと1台2時間はかかります。
ですので、さきほどの
「ドラムを外して洗ってくれますか?」
の他に、
「作業時間はどのくらいかかりますか?」と聞いて、「1時間くらい」など、あまりにも短時間で終わるような業者さんもお勧めできません。
「ドラムを外します。」
「2時間はかかります。」
と回答があった業者さんを選ぶべきだと思います。
もし壊れたらどうなるの?
よほど心配しなくてもいい問題ですが、いちおう書いておきます。
まず、壊れた場合の保証に関してですが、洗濯機の分解クリーニングを行っている業者さんは、ダスキンさん、おそうじ本舗さん、個人業者さん、みなさん損害賠償保険に加入しています。
ですので、修理代などは業者さんが負担します。
かといってその場で洗濯機が治るわけではありません。おそらく、電気屋さんはメーカーの方に出張訪問修理に来てもらうことになります。
ですので、壊れてから修理までの数日間は、洗濯機が使用できないことになります。
※業者さんによっては、修理までの代替品を用意してくれるところがあるかもしれません。
市販の洗濯機クリーナーについて思う事
キッチンの油汚れなどは、完全に取れなくても問題はありません。気分がスッキリしないだけです。
ですが、洗濯機の汚れは中途半端に取れると、残った汚れはどうなるでしょう?
それらは、はがれやすい状態となり、その後の使用でかえって黒カスが出やすくなる場合があります。
市販の洗濯機クリーナーがそれに当たります。市販のクリーナーでは、洗濯機の汚れは、完全に汚れは取れません。
他のブログには、「市販のクリーナーがオススメ」「効果的な使い方」などと書いてありますが、とても信じられません。
購買意欲をかきたて、売れる商品なので売られています。
ですが、実際には汚れは取りきれず、黒いカスが出やすいなどかえって逆効果になることもあります。
お掃除業界にいると、他の家電製品でも同じこと言えます。
エアコンの洗浄スプレーです。
あれも、中途半端にエアコンの汚れを落とし、かえって汚れを詰まらせてたり、余計に匂いがひどくなった、とい方もたくさんいます。
洗濯槽クリーナーの洗浄力も中途半端です。
プロのお掃除屋としては、とてもお勧めできません。やはり、洗濯機をキレイにしようと思ったら、分解クリーニングが必要です。
「ピカピカでなくても、ちょっとだけキレイになればいいや。だから料金の高い業者さんにたのまずとも、自分で安い市販のタイプでやってみよう」
この気持ちが、かえって黒いカスを大量に発生させてしまいますから。
ドラム式洗濯機の分解洗浄について
洗濯機の分解洗浄ができるは、縦型の洗濯機のみです。
また、縦型でも、乾燥機能付きなどの高モデルの場合は、分解の難易度が高くなります。ですので、料金が変わってきます。
ドラム式の洗濯機についてですが、ドラム式は分解できません。
おそうじ本舗さんは、受け付けていません。
ダスキンさんは、受け付けていますが、分解洗浄ではありません。
残念ながら、ドラム式の洗濯機の場合は、業者さんに頼もうと思っても受付自体が不可能だと思って下さい。
まとめ
衣類をキレイにするはずの、洗濯機ですが、残念ながら汚れてしまいます。
そうなった場合は、まずはお手頃な市販のクリーナーを試そうという気持ちになると思います。
ドラッグストアに¥1,000程度で陳列されていると、手を出したくなりますね。
でも、そこはぐっとこらえて、業者さんによる洗濯機分解クリーニングを検討してみてください。
どの業者さんにしようか迷った時は、
「ドラムを外して洗ってくれますか?」
「作業時間はどのくらいかかりますか?」
と聞いてみましょう。
これだけでも、優良業者さんかどうかの判断基準となります。
個人業者さんに頼むのは抵抗があるという方は、ネームバリューのある大手さんを検討すると面ます。
そうなると、ダスキンさんとおそうじ本舗さんが有名どころです。
ですが、ダスキンさんはお勧めできません。
どちらにしようか迷ったら、多少料金は高いですがおそうじ本舗さんの方が良いでしょう。
↓おそうじ本舗さんの洗濯機クリーニングはこちら。